第9回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた、乾緑郎の小説を佐藤健&綾瀬はるか主演で映画化したミステリー。自殺未遂で昏睡状態になった恋人を救うため、最新技術で彼女の意識の中へ入っていく主人公が、“現実”と“仮想”が混沌する世界で新たな事実に遭遇する姿を描く。監督は『トウキョウソナタ』の鬼才・黒沢清。
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リアル〜完全なる首長竜の日〜(2013)のあらすじ
藤田浩市(佐藤健)は、1年前に自殺未遂をおこして昏睡状態に陥った恋人の和淳美(綾瀬はるか)が入院している国立先端医療センターを訪れた。最新脳外科医療”センシング”によって、意識不明の淳美の意識に入り込み、直接会話をするためである。精神科医の相原栄子(中谷美紀)、そして脳神経外科医の米村(堀部圭亮)らの協力を得て、不安を訴えながらも淳美の意識下に入っていった浩市。その中で淳美はいつも通り、マンションの一室で漫画家として漫画を描きながら浩市の帰りを待っていた。しかし浩市がすでにジムの仕事を辞めていることや、自分の漫画の連載がうまくいっておらず編集部から見切りをつけられていることなど覚えていないことも多く、自殺の理由を問いかける浩市とも話が噛み合わず言い争いになってしまう。淳美をなんとか漫画家としてのプレッシャーから解放し、深い昏睡状態から目覚めさせようとする浩市だったが、淳美はグロテスクなタッチで描く連続殺人鬼の漫画『ルーミィ』を描くことに拘り続け、うまく描けないと悩む。そしてかつての自信を取り戻すため、昔淳美が描いて浩市にプレゼントしたという首長竜の絵を探してきてほしいと浩市に訴える。なんとか淳美の願いを叶えてやりたいと淳美の貸倉庫を探したり実家に戻ったり、かつて2人が共に過ごした飛古根島にも足を運ぶ浩市だったが、センシングを繰り返すうちに仮想と現実の境界線は崩れ始め、『ルーミィ』に登場する死体が実現化するのを目にしたり謎の少年に遭遇したりするようになっていく。
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